にっきっ記

気軽に書いてる日記です。お気軽にどうぞ。

夜がまた来るよ

老人ホームでバイトをはじめて、ようやく人間の一生の最初から最後までを見た、あるいは経験したことになり、人間っていうのがどんなものか、すごくざっくりではあるけれど知ることができた気がする。



祖母も、父も母も、そして僕自身も、そう遠くない未来に、きっとああやって、老いて死んでいくんだろう。



人間の最期を知ったことで、恐怖を感じたってことはあんまりなくて、こうやって終わっていくのかっていうことを目の当たりにする中で、人間ってものの全体像をつかまえることができそうな気がするのです。変に夢みたいな未来を描いたり、抗えない力を無いものにしたりせず、ただ、いろんなことをまっすぐ学べていっている気がするのだよ。


「人間」の全体像が見えたことって、自分にとってはけっこう大きいことで、たとえば自分より年上の人、自分の経験だけじゃ計り知れない人を見ても、「この人も人生の過程の中にいるんだな」って、落ち着いて思える。



生きていくのについてくるどうしようもなさとか、悲しさみたいなのを知ったうえで、「じゃあ自分はこうやって生きていく!」とか「こんな場所を作りたい」って思えたら、説得力が増すというか、思いに根っこが生えてくるような気がするのだよ。



僕はやっぱり人間っていうものに関わって生きていきたいなって思う。まだまだ不自由だけど、きっと、どこかで自由になれる日が来るさ。


f:id:posto492:20150902190213j:plain